DOG EYES

世田谷区上用賀にある英国車専門店 “パルクフェルメ” のオフィシャルブログ

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嗚呼バリー・ウィッゾ・ウイリアムス・・嗚呼

昨日の晩は突然のBadニュースに愕然とさせられてしまった・・

あの、バリー・ウィリアムスが他界したというのだ。

しかもこのGoodwoodリヴァイヴァルの真っ只中で・・

 

 

 

2002年のヒーレー生誕50周年のレースで、たまたま同じピットになったMr.ビッグヒーレーことジョン・チャザムと、彼の世界一有名なDD300。そしてそれをドライブするバリー・ウィリアムス。

本でしか知らない、見たことのない本物達がそこにいた!

バリーさんは東方の彼の地から来た素人相手に、ギヤボックストラブルをなんとかしようと、レーシングスーツのまま「お前そこ抑えてろ」って。「ここのナットをどこかのピットで分けもらってこい!」

「コースも知らんだろうからラインを教えてやる」って。

元BMCのワークスドライバーなんて微塵も見せない気さくで本当に頼りになる方だった。

 

 

 

その事を彼はよく覚えていたようでGoodwoodで会えば「今日は何をドライブするんだ」っていう感じ。

一日に3レースくらいこなすのが普通だった彼の最大の魅力は素晴らしいサイドウェイだった。

しかも走らせる車たるや多種多様。

このFordギャラクシーからモーリスマイナーやミニやコノート、コブラや戦前モデル、確かERAまで走らせてたんじゃないだろうか。

 

 

 

走り出せば即凄い戦闘マシーンに変身したと思うけど、レース前の話しかけられたくない時間もスイッチが入るまではいつもの様子。

「なんだ、日本でもサイドウェイトロフィー?そんなのがあるのか、いつでも行くぞ!」って。

リップサービスじゃなかったはずなんだよな。

次こそはっていつも考えてたけど叶えられなかった。。

 

 

 

彼はこんな珍しいF1も走らせてた。ファーガソン

1.5Lフロントエンジンの時代、クライマックスのFPFに4WDという革新的なマシンで。ロブウォーカーからのエントリーでSモスが走らせたはずで、1レースしかリザルトがないし、おそらく失敗作なんだろうね。

大抵難しい車はお蔵入りになるからね。

その難しいマシーンを随分長いこと彼は走らせていたのが目に焼き付いてる。

 

 

 

彼の足、オースチンA35がGoodwoodのパドックの目立たないところにいつも停まっていてよくここで会ったっけ。

「その日本のレースはいつやってるんだ」って。。

もうこのA35は今年のGoodwoodのここに置いてないんだ。

 

車は直せても人は。。

 

ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

少し早かったよ、バリーさん。

ごめんなさい、間に合わなかった・・・・・合掌です。涙